治療院日記
易の翻訳も52番の艮卦まで進みました。
全部で64卦384爻なので後半まで来た感じですが、
後半の訳や解説に比べて、前半があっさりし過ぎてやり直しです。
早くても夏までに上巻を完成させたいものです。
サボり気味でどんどん伸びていってます。
下巻は3年先、次に書きたい本もあるのですが、この褪せた命が尽きる前に書き終えることができるかどうか。
それにしても中国古典は膨大な量があります。
制覇するのは絶対に無理です。
日本でも人気の三国志や漫画キングダム(史記の一部)だけでも読むとなると相当な時間がかかります。
しっかり勉強するとなるとさらにです。
一体、中国の古典はどのくらいの量があるのか?
実は、清の乾隆帝の時代に古今の膨大な書物をまとめた一大事業がありました。日本では江戸後期の頃になります。
なんとなく聞いた事があるかもしれません。
四庫全書といいます。
これがすごくて、経・史・子・集の4部、3458種、7万9582巻の叢書となります。
当然、易経は経の部に収録されています。
易関連でも朱熹、程頤、孔穎達らなどの解釈本が無数にあり、すべて読むと相当な量になります。
そういえば四庫全書には、日本人の書いた書籍もまとめられています。江戸の学者、太宰春台の「古文考経孔氏伝」と山井鼎の「七經孟子考文補遺」です。日本人の書いた書物が多少はあちらにも伝わっていたのでしょう。
すごいことです。
古典は古い物語や堅苦しい教訓を思い浮かべると思いますが、実は違います。
古典は歴史であり、道徳、哲学、政治、文学でもあり、一応、科学でもあります。
鍼や漢方薬は当時としては医学になりますね。
今は医学未満、健康法以上かなと個人的には思います。
特に論語や易経などの四書五経は日本では江戸期まで徹底して学んできました。
易経を知らない人でも、考え方、言葉を自然と使っています。
古典とはそういうものです。
欧米圏では勉強しなくてもキリスト教的な思考が自然に備わっているのと同じです。
古典は現代人の生活と切ることができないほどにつながっているのです。
日本に伝わった古書は、日本人が独自に解釈して、日本的にアレンジして現代文化に溶け込んでいます。
・・・あいかわらず、クドクドとすみません。
そうそう、最近気に入った物は古典とは関係ありません。
アレクサです。
とにかく気に入りました。
それについては次回。
今日は体調が悪かったです。
年齢的に気候の変動をもろに受けてきます。
私の場合、過去のクモ膜下出血、首頭の骨折の後遺症にも辛いですね。
明日、仕事ができるか不安になります。
ある意味、コロナで仕事が減るのは、私には丁度良いのかもしれません。
年齢的にも能力が落ちていくのは避けられません。
肉体労働者が50歳くらいになると、いつまで店を営業できるかわからないのです。
とくに一人ですし。
前線を退き、どこかでバイトでもして、のんびり老後を迎えたいと悩んでしまいます。
でも、こんな店でも来てくださる常連さんがいますので、できる限り続けたいと思っています。
それと若い治療家は、コロナ禍でも頑張って業界を引っ張っていってほしいです。
治療家に限らず、若い世代が活躍する日本であってほしいです。
若いころは夢や欲があるので、ガンガン前進できるものです。
私にもそういう時期がありました。
そして、老いていく世代は精神面でしっかりサポートしたいものです。
中高年は若い世代の道を作り、次の世代を走りやすくしなくてはいけません。
若い世代の道を閉ざすようなことをしてはいけません。
いつも堅苦しく暗い話で申し訳ございません。
楽しいネタもいっぱりあるのですが、また今度。
さて、写真は今日の強風の様子です。
砂埃が強烈でした。
まるで砂漠!
車の助手席から撮影したものですが、砂嵐に突入すると前の車が見えません。
運転はとても危険です。
皆さま、こんな日は事故を起こさないように気を付けてください。
明日もほどほどに頑張りたいと思います。


さほど混雑していませんが、なかなか予約を取れないと思います。
すみません、体力的な問題です。
※私は見た目よりずっと年なんですよ、それにクモ膜下出血、後遺症などなど。
特になかなか電話にでないと思います。
休みがちで、昔のようにてきぱきと動けません。
できればメールでご予約ください。
もちろん電話も大歓迎です!
若い世代のような多様で高度な治療はできませんが、さっきネット検索したら、近所によさそうな治療院が増えているみたいです。
若い治療家には頑張ってほしいものです。
私にはつなぐようなバトンもありませんが、後から静かに見守っていきたいです。
「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」(Old soldiers never die; They just fade away)
※兵隊歌『Old Soldiers Never Die』
可能であれば定年後の家庭菜園のように、地味で細々と続けていければと思います。
続けたくても体調次第なので、どこまでできるか。
こういうことを書くから寂れるんですよね。
次回は、もう少し明るい話をします。
11月中旬なのに暖かい日でした。
気持ちの良い日ですが、私の体調はいまいちでした。
まあ、男性にも更年期というのがあるらしいんですが、それなのかクモ膜下の後遺症が原因なのかは分かりません。
年齢的にもだんだんと肉体労働がきつくなってきています。
予約を受けてもこなせるかどうか不安になります。
これが老化かあ。
コロナ過で厳しいと思いますが、新しい世代の治療家に頑張って業界を盛り上げてほしいものです。
いつものやる気のない話ですみません。
それなりに頑張っていくつもりです。
それはそれとして、今日のような初冬の暖かい日は古書を干すのに最適です。
そこで家にある古書を干しました。※写真
古書は主に易経関連、鍼、占いなどが多いです。
それと古書ではありませんが、ゲームブックなどの本も集めています。
江戸期の古書はかび臭くて湿気に弱く。
紙魚などの虫に食われることもあり、たまに干して防虫剤を入れ替えておく必要があります。
まあ、今は100均のクリアケースに入れれば、虫がつかず乾燥にも強いのでありがたいです。
それでもたまに干します。
今日は古書を干せて良かったです。
パラパラと読んでいたら、執筆中の挿絵につかえそうな図を見つけました。
それにしても江戸期は古書が多く残っています。
電子書籍もいいのですが、古書はそのものが良い感じです。
それに本当に長く残したいなら、やっぱり紙の方がよいと思います。
保存状態がよければ3000年以上残りますからね。

年々体力が低下しています。
たいして店が忙しくなくても、夕方くらいになるときついですね。
とは言え、皆さまが悠悠閑閑とした当店に来てくれるのは、本当にありがたいことです。
暇な時は本の執筆をしていますが、まだまだ先が長いです。
書いているのは易経で、64のお話からできています。
原文、読み下し文、漢字の解説、本文の訳、解説と書いていくのですが、訳と解説が大変です。
読み下し文と古い漢字の解説は終わりました。
本文の訳と解説は45番目まで終わっています。
あと19話ですが、改めて見返すと前半の訳がぜんぜんダメです。
後半は訳すのに慣れて少し良くなっていると感じます。
すべて終わったら、また前半を書き直さないとダメそうです。
そうすると上巻が来年の春までに終わるかどうか微妙です。
それにしても易経は、非常にシンプルで真意を読み解くのが難しいです。
例えば「未安上也」の四文字、これは読み下し文だと、
未だ上に安んぜざるなり。
になります。
これは萃卦の一部で、萃は集まるという意味です。人が集まることについての教訓が書かれています。この流れから判断して訳すと、
(訳)一人寂しく権力のない地位にいて心が休まらないからである。
ありえないでしょ。
この「未安上也」の四文字でこの意味を込めています。
訳を見てから「未安上也」を見ればそんな気がしますが、この4文字から読み解くのは簡単ではありません。
それはそれとして、さっきの訳が長すぎます。
本にするとなるとページ数を考えないといけません。
そこで、訳を以下のように短縮していきます。
1、一人寂しく権力のない地位にいて心が休まらないからである。
2、独り空しい地位にいて心が落ち着かない様子である。
3、独り空しい地位で憂うからである。
3はすっきりしていい感じですよね?
占いの書としては趣を残しつつ、かっこいい文がいいです・・・私がそう思うだけかもしれませんが。
まあ、いいんです、趣味なので。
それにしても3000年以上前に、よく考えて記したと感心します。
深い意味を4文字の漢字に縮めたのはすごいです。
頭に残ります。
もともと漢字は一文字に意味を持たせて、3つ4つの文字で話ができます。
深い意を伝達できる上、非常に少ない文字で済みます(一文字でも)。
そこから敷衍して解釈の幅が広げられるので、多くの場面に応用できます。
なかなか面白いものです。