店日記
こんにちは。
最近、皆様が送信されたメールが届かないケースが増えているようです。何度か送信し直すと届くこともありますが、全く届かないこともあります。原因は不明ですが、返信がない場合は、再送するか、電話でご連絡いただければ幸いです。以下に考えられる原因があります。
@ HPのメール送信の際に、確認用画面で誤って閉じてしまい、メールが正しく送信されていない可能性があります。
A 当方からの返信メールが、迷惑メールとして誤って拒否されている可能性があります。この問題はメール設定で解決できるかもしれません。
B サーバーやルーターの不調により、送受信ができないことが考えられます。
いずれにせよ、返信がない場合はメールの問題がある可能性が高いようです。
電話予約について。
電話予約は受け付けておりますが、朝9時間と夜8時以降は出れないことが多いです。
仕事中もなかなか出れないこともありますので、メール予約が可能な方はそちらでご予約ください。
申し訳ございません。
皆様、元気でしょうか?
今年は異常な暑さでした。夏の疲れで調子を崩している方が多いと思います。コロナ、風邪、エアコンの冷えによる不調が多かった気がします。
私も酷い体調不良が続いてどうにもなりませんでした。でも、私は夏の暑さが原因でなく、3月頃から体調不良がでて,、あちこち痛みや異常がでました。今年の前半はかなり辛く、鍼で少しは楽にはなりますが、年齢的なものと、脳疾患と首、頭の骨折の後遺症はどうやっても治りません。だいぶ前から仕事を減らしてなんとかこなしていますが、最近は日記を書く余裕がまったくありませんでした。どちらかと言えば気持ちの問題かもしれません。・・・とまあ、そんな状況でしたが、古典の翻訳は続けていました。仕事を優先しなければならないのに申し訳ございません。でも、おかげさまで6月よりはだいぶマシになりました。なんとか仕事も頑張れそうです。
さて、今日は治療業界の将来を話たいと思いますが、ほとんど人にはどうでもよい話なので読む必要はありません。
・・・たぶん、今後、多くの治療院が閉店していくでしょう。
最近、私の経験と皆さまの情報から、そう確信しました。鍼灸や整体は、もともとブラック業界で有名ですが、残念ながら、さらに悪化していくと感じます。それでも若い鍼灸師、マッサージ師、整体師には頑張って欲しいとは期待はしていますが、この業界で生活していくのは、とても苦しいでしょう。
何故、このような状況になったのか?
もともと小さい市場に対して過剰養成気味だったのがありますが、今の廃業ラッシュの原因は物価上昇で、みんなが生活に余裕がなくなってきたからです。ほとんどの人にとって、鍼やマッサージは欠くことの出来ないものではなく、健康の為の補助的な行為です。本当に必要な医療は、病院、歯科医などで、鍼は一部、医療的な行為も含まれていますが、肩こり、腰痛、美容などが中心です。そういうのは自発的な運動や環境改善で緩和できます。もちろん、鍼がなにより効くので続ける人もいますが、そういう人は多くなく、治療院を繁盛させるほどの市場が大きくありません。競争原理で生き残こる所はわずかにあるでしょうが、それでも安定して長く続けるのは困難です。副業程度にほそぼそとやるならかまわないですが、この業界で生きていくのは相当なリスクがあります。
・・・すみません、暗い話で。
私など成功している訳でもなく、場末の貧困店主なのでアドバイスする資格はありませんが、この業界は長いので、鍼灸師や整体師を目指す方には注意をしておきたいです。非常に厳しいと思います。
・・・体調不良に続き、不景気な話でした。暗い話ばかりで申し訳ございません。ここで終わりにしたら最悪なので、せめて別な話題を。
かながわPayありがとう!
どうしても欲しい本があったのですが、高額過ぎてためらっていました。でも、かなペイを使ってお得に購入できました。
易経講話(全5巻) 写真下。
易学を学ぶ者にとっては重要な本です。図書館で読むこともできますが、手元に欲しいです。
しかし、6万6千円!本としては高額すぎる。中古でも6万と、ほとんど安くならない。しかも、最新版は文体が新しくなって読みやすいという話なので、欲しくてしょうがなかった。
10年以上、我慢してきました。
そして、ついにかなペイを使って2割引きで購入しました。・・・それでも52800円!(正確には66000円を払って13200円分のポイントが得られます)。本に52800円はきつい出費ですが、一生使える本なので、无悔(後悔なし)。
余談ですが、この易経講和の著者は公田連太郎氏です。1874年生まれの漢文学者で漢籍の本を大量に訳しました。漢文学を学ぶ者には有名な人です。私の尊敬する先生の一人でもあります。とはいえ、この先生の本がどうしても必要という訳ではありません。私も易関連の書籍はかなり読んできたので、目新しい発見は多くありません。それでも手元に置いておきたい本です。なにより、とてもお得に購入できたので、かなペイにとても感謝しております。
皆様もご活用してみてください。


前回の続きで易経の卦の一つ、離為火、九三の解説をします。
まず、易はマイナーなので、一応、ざっくり説明します。
易は易経という書物を用いた占いですが、易経そのものは学問の本として扱われていて、四書五経の一つとなっています。四書五経とは『論語』『大学』『中庸』『孟子』『易経』『詩経』『書経』『礼記』『春秋』で構成される漢籍の古い本ですが、日本人は江戸時代に徹底して学んだ為、道徳の基本として、今でも文化的に親から子へと戒めや教訓として受け継がれています。いわば、日本人の民族性の原点の一つと言ってもいいかもしれません。内容は堅苦しい説教のようなものです。64の話で構成されていて、陰陽論をベースとした八卦を用いて、そこから話を作りだしています。それを天の啓示として受け取れば占い、本として読めば学問といった感じでしょう。
易の中心となる八卦は八つの記号、乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤からなり、それぞれに属性として天、沢、火、雷、風、水、山、地となっています。何がなんだかわからないと思いますが、ようは八つの要素を2つ掛け合わせて64のストーリーを作っています。
今回の離為火は30番目の話で、八卦の離と離が組み合わさったもので、火と火が重なる卦です。火が象徴するのは、太陽、昼、明徳、明知、強すぎる火は火事、あるいは焚刑のような厳罰を表します。あと「付く」の意味もあります。その離の話が六段階に分かれていて、その三段目が九三となります。
離卦九三、爻辞の原文は、
離為火、九三。
日昃之離。不鼓缶而歌。則大耋之嗟。凶。
象曰、日昃之離、何可久也。
訳すと、離の夕暮れである。甕(かめ)を叩いて歌い楽しまなければ、老いの嘆きに苦しみ、凶となる。
解説すると、離は明、太陽であり、三爻は日暮れに当たる。人生でいえば黄昏時である。その老いを嘆き苦しむか、晩年を歌いながら楽しむか。できれば後者でありたいが、前者ならば凶である。
つまり、この店として語ると、黄昏時であり、終焉に向かっています。徐々に衰退するけれど、楽しく歌いながら引退するか、嘆き悲しみ閉店するかで吉凶が分かれます。終わりを受け止めて楽しく散っていく。そういう話となります。
侘び寂びとは違いますが、散り行く中でも楽しく歌うというのはいいですね。
つづく。
皆さま、お元気でしょうか?
私は後遺症、気象病と年齢的なものが重なり、辛い日々が続いています。今度、脳の検査をした方がいいかもしれません。とはいえ、あちこち痛い、しびれるのでどこを検査したらいいのか、ダメかもしれません。
・・・すみません、弱気で。
それでも動けるので、仕事をスローペースにして何とか頑張ってはいます。五十代になると体力差がかなり出るとつくづく思います。
まあ、それはさておき、当店舗はヒロ先生(歯科医院)が去って、さらに寂れた気がします。今や二階はボロ鍼灸院のみ。一階は美容室とパソコン教室のみ。諸事情あってテナント募集はしておりません。
見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ
『新古今和歌集』藤原定家より
寂れてきた店舗にいて、先の短歌が頭に浮かびました。一応、解説すると「周りには花も紅葉もなく、海辺(浦)の粗末な小屋(苫屋、とまや)のある夕暮れだった」という話で、黄昏時を描写した和歌です。侘び寂びを感じるよい歌ですが、この店舗にはそんな風情はありません。でも、この店舗は、風水あるいは易学的に吉の場所だと感じます。直観的にも外観はボロくても運気は相当強いと感じます。どんなちっぽけな物でも長く存在すると魂が宿るといいますが、半世紀を越えて存在し続けたこの建物は宿るものがあるかと思います。それに以前、お客様で霊感がかなり強いお婆ちゃんが、ここはよい!と言っていましたし、先に亡くなった大家さんも大変良い人でした。ただ、どんだけ輝かしいものでも黄昏はやってきます。この苫屋、いや、この治療院、あるいは東口商店街が夕暮れ時なのでしょう。来年夏、ゆめが丘に大型商業施設ができますしね。この辺りは静かになるでしょう。
私は易経の翻訳を専門としていますが、そこにも似た意味の卦がありますので、ご紹介します。
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離為火、九三。
日昃之離。不鼓缶而歌。則大耋之嗟。凶。
象曰、日昃之離、何可久也。
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易は64のお話から一つ選ぶ、御神籤のようなものです。その各話が6段階に分かれていて、各段階を爻と言います。
上記の漢文は30番目の話、「離」の三爻目になります。
少し疲れたので解説は後日にします。