治療院日記

古書の歴史
2018年02月01日(木)
前回話した訂正音訓易経の本の写真に「文化9年壬申 江都 佐藤坦撰」と記してありますが、これは佐藤坦という人が江都、つまり江戸で再版したという事です。
この佐藤坦という人は、佐藤一斎というすごい学者で、有名な言志四録という指導者のバイブルを書いています。
今でも政治家の手本になっています。
言志四録は1813年から1853年まで4部が出ていますが、佐藤一斎が42歳〜82歳まで40年にも渡り執筆し続けたのです。半生を投じた書物が、数百年後、政治の手本となっているのはすごい事ですよね。
これは全国の佐藤さんは自慢してもいいかもしれませんよ。
私の本(訂正音訓易経)は文化9年壬申再刻なので佐藤一斎が言志四録を出す2年前の40歳頃に再版しています。初版は江戸中期頃に柴山後藤先生という有名な儒学者が出しました。
この本が初版、再版にしろ、元は古代中国の唐本で、あくまで訓読した、つまり翻訳した本です。
江戸時代まで日本の学問は朱子学中心で、西暦1200年頃の中国南宋の儒学者、朱熹の影響が濃いのですが、そのベースとなる四書五経の本体は、その遥か昔からありました。
その四書五経に含まれる易経は、3500年前に占いとして誕生し、2500年前頃に古代国家の学問の一つになり、政治や道徳としてアジア圏文化に溶け込んでいきました。
日本では江戸時代に指導者だけでなく庶民の学問として四書五経がバラまかれて、今でも文化的に受け継がれていると思います。
そう考えると歴史はすごいですね。
ちなみに昔の人は、名前をいくつも持っていて諱(いみな)は実名で、普段は字(あざな)で呼ばれていたようです。
山田太郎が諱なら、字として山田大道と名乗っている感じでしょうね。

参考)佐藤一斎、言志四録、「三学戒」より。
少にして学べば、壮にして成すあり。壮にして学べば、老いて衰えず。老いて学べば、死して朽ちず。

若いうちの勉強は大人になり役立つ。
大人が学べばいつまでも若く元気で、
老いても学ぶなら死んでも何かが残る!
と言った感じでしょうか。
高齢化社会の現代にぴったりの話ですね。
それに、この佐藤一斎先生が残した本は、朽ちる処か、今でも総理大臣が引用するくらいですから当たっていますね。
皆様も80歳、90歳過ぎてでも前向きに何かに取り組んでがんばりましょう!

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