店日記

古銭
2018年02月12日(月)
休日でも営業しています。
世間ではビットコインが流行っていますが、私はオールドコインが好きで古銭を集めています。
と言っても私が持っているのは、せいぜい数百円から数千円程度の安い銅銭ですが、デザインが気に入ったのを集めているだけで価値が低くても良いのです。
写真は清朝時代の古銭で山鬼銭とか八掛銭と呼ばれています。
写真左の大文字は「山田」と読み間違えそうですが、『山鬼』と書いてあります。最後の大文字は雷局です。
また、この文面がカッコいいんですよ。

『雷霆 殺鬼降精 斬妖辟邪 永保神清 奉太上老君 急急如律令 敕』

訳すと「雷で鬼を倒し、精霊を降し妖怪を斬って、邪悪を遠ざけて永遠に平和を保てるよう、太上老君の名によって今すぐ実行を命じる」

山鬼は山精とも呼ばれる悪い妖怪です。
江戸時代の絵師、鳥山石燕の画図百鬼夜行などに出ています(写真右)
私が特に気に入っているのは鬼の字です。呪符的なフォントがカッコ良いです。
文末の『急急如律令』というのは経文等にたびたび出てきますが、元は古代国家の法律用語です。命じる!という意味です。
写真中は八掛です。易の基本図象になります。
表に妖怪退治の呪文、背面には易のシンボルである八掛、これは最強のお守りと言えるでしょうね。
このデザインは人気があったのでしょう。長年、数多く作られた絵銭です。入手は簡単です。
私は好きで何枚も持っています。
手作りなので一つ一つサイズや文字が違います。古い物程、文字が汚い上、数百年前のだと独特の経年感があります。
でも邪鬼を退散せているかは不明です。
むしろ、この暇さ、このオタク的なアイテムがお客さんを遠ざけていたりして(笑)

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