店日記

時間はあれど。
2018年04月13日(金)
春は気温差があり疲れます。
暇な時間を有効に生かして勉強をすればいいのですが、なかなかやる気が起きません。
たまには頭の体操で数学や漢文を読んだりするのも良いと思います。
そこで易の話を・・・無理やりですみません。

鳴鶴在陰、其子和之。我有好爵。吾與爾靡之。

これは易経64の物語の一つ、風沢中孚という卦の2爻の文です。易経の中で、とくに味わいある名文だと思います。
※写真は私の持っている江戸時代の芝山先生の木版本です。
簡単に訓読すると、

鳴鶴陰に在り、其の子、之に和す。我に好爵有り。吾爾と之を靡にせん。

(フリガナ)めいかく陰にあり、その子、これになごす。我にこうしゃくあり、我、汝とこれを共にせん。
とても綺麗な文だと思いませんか?
意味は、
親鶴が物陰で鳴くと、その子が応じる。
私は素晴らしい盃を持っている。
共に飲み交わそう。

私の現代語訳がつまらないですね。もっと味わいある作文だと良いのですが、すみません!

さて、ここから古典では真意を読み解きます。
時代背景や卦、漢字の意味を考えるとこういう事になります。

(君主と臣、上司と部下、先輩後輩、友達、恋人でもいいのですが)
心が通じ合う人は離れていても、少しの言葉で気持ちが通じるものだ。
そんな人とは良い酒を交わして飲むことができる。

そんな意味だと思います。
良き友とは言葉一つで心が通じて楽しく飲める。
今も昔も人との関わり方は同じだと分かります。

さらに易経は占いの書でもあるので、些細な言葉で理解しあえる恋人同士なら、カフェでデートする事でお互いに幸せを感じるとか、
会社であれば、上司の一言がすぐに社内に広まる。
信頼あれば上司と部下は楽しく飲み交わす事ができる。
そんな解釈になります。
占いとしては良い卦と言えますね。

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