店日記

雷風恒、五爻のつづき。
2020年04月01日(水)
彖曰、恆久也。剛上而柔下、雷風相與、巽而動、剛柔皆應、恆。恆亨、无咎、利貞、久於其道也。天地之道、恆久而不已也。利有攸往、終則有始也。日月得天而能久照、四時變化而能久成、聖人久於其道而天下化成。觀其所恆、而天地萬物之情可見矣。

この部分を彖伝と言いますが、易は殷周時代に本体ができて、それに十翼と言われる解説がつきました。
教科書と参考書みたいな感じです。
その参考書の一部が彖伝です。
本体である占いの答えは記号とあっさりとした文なので、十翼が肉付けしてストーリーにしているんですよ。

孔子作と言われていますが、あの荒れた時代の賢人が作ったのでしょう。
内容が政治的、哲学的なので、易は占いの書でありながら、学問の書として日本では江戸期まで教科書として学ばれていました。

で、その意味は、

恒久である。剛が上で柔が下、雷と風が共に相まって動く。剛と柔は皆応じる。故に恒久になる。
咎めはない。貞生であれば良い。その道は長く続く。天地は恒久にして止まる事がない。向かう所があるというのは、終わり有りて始まりがある。日や月は天にてよく照らし続ける。四時(季節)は変化しながら万物を育成する。聖人の道も天の下で世をはぐくむ。その恒を観察すれば、天地万物の状況が分かる。

ざっと訳すと、こんな感じになります。
実はこの部分の翻訳作業は、まだやっていないので、適当にまとめました。
良い翻訳文ではないですね。
そのうち本にする時にきちんと書きます。

簡単に言えば、天地万物は変化する。
変化の中に安定がある。
それを観察してこそ良き人物であり、変化が続く中で終わりあり、始まりあり、そして万物が生育していく。

という内容で、コロナ騒動に当てはまる意味ですよね。
3000年前の古代では、災害や戦争でコロナ以上の被害があったと思います。
その中で生まれた易経は、こんな感じで物事を哲学的に説いているんですよ。
温故知新・・・古い書ですが、内容は今に通じる話が多いんですよ。
私が易が好きな理由はそこですね。

とまあ、ここまではコロナ騒動での店の未来は恒久であり、変化があるが大丈夫そうなのですが。
この後、詳細な爻の部分の内容が悪いんです。

それは次回。
※写真は私が所持している古書の一つ。
江戸後半の有名人、新井白蛾先生の木版本。たくさん売れたので多く現存しています。値打ちはありません。

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