店日記

昭和62年
2021年04月17日(土)
せっかくの休日なのに雨でした。
皆様も外出を控えたのか、今日は久しぶりに店が激混みでした。
予約を取れなかった方、申し訳ございません。
ずっと暇な日が続いていたんですが、こういう日もあるんです。
自分がどこかに行こうと思った時は、たいてい他の人も同じことを考えているんですよ。
毎日の通勤、GWやお盆が混雑するように、人は群れで動く動物なのです。

それにしても身体が重く、何をするのも辛い年になりました。
私も50歳、中高年の「高」のほうです。
元気な人は60歳でもフルマラソンを3時間で完走できたりしますが、私はもとが虚弱体質で動くのがしんどい。
クモ膜以下出血やら、首頭の骨折の後遺症もあります。
いつ旅立ってもいいように身辺整理をしています(笑)
私の遺品じゃなくて・・・昔の持ち物を整理していると、私にも若くて元気な時代があったのを思いだします。

そんな中、中学生のころの定期貯金の明細がでてきました。※写真下。
驚いたのは、その利息です!

昭和62年、金利5.75%、しかも非課税。

この協和銀行には20万円ほど貯金していましたが、年間の利息が11500円。20万で年間1万円以上増えるのです。
しかも、マル優なので非課税です。
マル優というと障害者や高齢者の非課税枠だと思うかもしれませんが、昭和62年までは誰でもマル優枠を900万まで利用でできました。また、協和銀行を知らない方がいると思います。1991年まで存在した銀行で、りそなの前身です。

それにしても20万で毎年1万円、200万で毎年10万円もの利息が付いたのです。
貯金額を増やして、5年、7年、10年の長期で定期を組むと金利が7%以上になります。
昔は黙っていても貯金が増えたのです。
今の老人世代が貯金しろというのもうなずけます。

まあ、私は20万円を3年預けて3万6千円程度を得ましたが、それでも十分ありがたいです。
ファミコンソフト7本買えますからね(ゲームソフト一つ五千円)。
すごい時代でした。
ちなみに、昭和62年(1987年)の国民年金の月額保険料が7400円です。
さらに昔、私が生まれた1970年代は月額保険料が500円〜1000円でした。
好景気に加え、子供が多くて老人が少ない時代でした。その為、社会保険料が激安です。それでいてサービスはそこそこ充実していたんですよ。
しかも、消費税ゼロ。
今とはまったく違う時代ですよね。

その昭和62年といえば、バブル景気(※)の初期です。
当時は土地も急騰しつづけました。
給料もボーナスも上がりつづけました。
そのような前時代に、今の年金制度や医療制度ができたのです。当然、今の時代に合うはずがありません。

そして、90年代のバブル崩壊で日本経済の成長が止まり、今日にいたるデフレの長期不況が始まったのです。
今など銀行に100万預けても1円にもならないでしょう。
こうなると貯金を活かすとしたら、株や外貨を持つしかないでしょう。
当然、リスクはありますが、時代の流れですからね。

今後どうなるのか?
そこで易経です(笑)
とはいえ、占うのではありません。
易は自然法則を長い年月、観察してできた道徳、哲学の本で変化の書と言われています。
時代の変遷を知ることが易の本道です。
そして、易では物事は変わり易く。そこに不変の法則性があります。そして、変化を知るのは難しくはないと説いています。
それを易の三義と言います。

易一名而含三義、易簡一也、變易二也、不易三也。

後漢の鄭玄という学者が易の三義を述べ、今の周易の基本理念になっています。
※厳密に言えば、鄭玄は易経からエッセンスの一つを抽出した理論を公認した感じかな。
・・・くどくど、すみません。

つまり、四季が移り変るように物事は必ず循環します。好景気、不景気もそうです。
春の次は夏がくるように、その変化には一定のきまりがあります。
そして、夏の次は秋が来ると言うように、誰にでも分かり易いのです。

そういうことなんですよ。
いずれはデフレの冬が終わり、好景気の夏が来ます。それは春の芽生えを兆候として予想できるのです。

そろそろ好転し始めて日本経済も回復してくるかもしれません。
でも、問題なのは少子高齢化です。

春を迎えて暖かく散歩するのによい季節になりましたが、経済の春はまだまだ先かもしれませんね。

※バブル景気1986年(昭和61年)12月から1991年(平成3年)2月までの4年間に起きた資産価格の上昇と好景気。

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