店日記

梅雨の不調
2021年07月06日(火)
梅雨で調子が悪い方が多いようです。
私も同じで蒸暑さで地獄ような重だるさです。
とはいえ、先日の土砂災害に遭われた方の事を考えると、この程度で弱音を吐いていられません。
行方不明の方が一刻も早く救助されることを祈ります。

今回の土砂災害、去年に逗子市でマンション横の崖が崩れて女子高生が亡くなった事故を思い出しました。
未然に防げなかった事が悔やまれます。
これ以上の犠牲者を出してはいけません。

崖や斜面は水を含むと崩れやすくなります。
個人の対策だけではどうにもなりません。
国が動かなくては。
これを機に日本中の危険な区域を再確認しているようです。

洪水は古代から人々を苦しめて来ました。
易経でも水は険難の象徴としています。
易は八つの卦(シンボル)を二つ掛け合わせて六十四卦のお話となっています。
その八卦は乾(天)・兌(沢)・離(火)・震(雷)・巽(風)・坎(水)・艮(山)・坤(地)です。
坎は水の属性で険難を表します。
その坎を二つ掛け合わせた六十四卦の一つに「坎為水(29)」の話があります。
今回の洪水にやや関連した内容と言えます。

だいぶ前に翻訳が終わっているので紹介します。
坎為水、彖傳という項目です。
まず、原文、読み下し文、訳を記します。
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彖伝(彖傳)
彖曰、習坎、重險也。水流而不盈、行險而不失其信。維心亨、乃以剛中也。行有尚、往有功也。天險、不可升也。地險、山川丘陵也。王公設險、以守其國。險之時用大矣哉。

(訓)彖に曰く、習坎は、重險なり。水流れて盈(み)たず、險を行きて其の信を失わざるなり。維れ心亨るとは、乃ち剛中なるを以てなり。行けば尚(たっと)ばるること有りとは、往きて功有るなり。天險は、升る可からざるなり。地險は、山川丘陵なり。王公は險を設けて、以て其の國を守る。險の時用大いなるかな。

(訳)彖伝によると、習坎は、険難が重なることである。大河の水が留まることなく流れ続けるように、度重なる険難に直面しても誠信を失ってはいけない。その心が通じるとは、剛く中庸を保つからである。行けば尊ばれるとは、進めば成功することである。さて天の険阻とは、昇る険しさであり、地の険阻とは、山川丘陵の険しさである。王と諸侯は要害堅固な城を作り、その国を守る。このように険難は大いに用いるべき時がある。
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つづきは翌日。

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