店日記

昼は電話に出れないことが多いです。
2021年07月20日(火)
申し訳ございません。
昼の時間帯はなかなか電話が繋がらないと思います。
というのも、

口に物が入っているからなんです。

当店のような「場末の貧乏治療院」は細々とワンオペ営業しています。
人を雇う余裕など皆無。
当然、受付などいない・・・必要ないのですが。
そんな感じで治療、掃除、洗濯、受付、仕入れ、店の修繕、宣伝、雑務、何もかも一人です。
暇な店でも、そのような雑務だけはしっかりあります。
実際、赤字の店でも忙しい事は多々あります。
むしろ、閉店寸前のワンオペ店主の方が忙しいものです。
電話は優先事項なのですが、外出しようとドアを閉めた瞬間に電話が鳴ったりします。
また、朝から電話が鳴らない日でも、何故か電話と昼食を食べるタイミングが刹那に重なります。
激暇なので電話を取りたい。

・・・しかし、口の中に食べ物が!

口に物が入っているとは、つまり、そういうことです。
しかも、そんな時に限って固い肉、噛んで飲み込むのに時間がかかる。
リンリン鳴るのを聞きながら、必死に噛む、噛んで、噛んで、噛みまくり飲み込む、そして水を飲み、息が荒い状態で電話にでようとすると、

・・・プツリ。

つまらない話で申し訳ございません。

どちらにしても嚥下後の会話はきつい。
気管が収縮して声がでないし、咀嚼筋も疲労して、ろれつが回らない。
以前、中途半端に電話に出てしまい、電話中に咳き込み、再度かけ直してもらったことがありました。
それどころか新規のお客さんをかなり逃していると思います。

年齢的に、咀嚼や嚥下を加速するのは、もう無理だ。

そう判断して、焦って電話にでないことにしました。
茶を飲んで一息ついた後はOKです。
すみません、どうにもなりません。
しばらくしてから、再度、電話してください。

それと体調不良で休んでいることも多くなりました。
めまい、耳鳴り、動悸、腰痛など。
私が受話器にたどり着くまで切れることも多いです。

それにしても電話が廃れてメールやLINEが普及するのは分かります。
電話は時間的な制約を相手に求めてしまう。
でも急な場合はメールより電話の方が便利です。
電話も必要だと思います。
使用頻度は減ってもなくなることはなさそうです。

うちの予約もだいぶメールが増えたのですが、
メールも返信し忘れることがたまにあります。

電話は出ないし、メールの返信も忘れる。

今これで、60歳を越えたらどうなるんだろう。
営業は無理なのでは?

そもそも、こんな店を無理に続ける必要があるのだろうか?
無難にローゼンの階段の壁に貼ってあるバイト募集に応じたほうが楽ではないか?
などと悩んでしまいます。

少なくとも経営方針を変えていかないとダメでしょう。
とりあえず掃除はルンバ、洗濯機は新型にしないと。

そういえば店の洗濯機について語ろうかと思ったのですが、やっぱりやめます。
あまりにもどうでもいい話です。
・・・いや、私にとってはそうでもないかも。

ある記録を打ち立てたい。

でも、その為に苦労するのは嫌です。
ざっくり話すと、21年前に買った1万5千円くらいの洗濯機が故障せずに動いています。
湘南台に店を出した頃、ホームセンターの広告の激安セール品です。
やや動作音が酷い気がしますが問題なく洗えています。

この盟友と共に店が終わるまで頑張ろうかと。

そんな気持ちだったりします。
すでにパネル部分が外れてしまいガムテープで止めている状態ですが、むしろ、それが愛らしい。

使える物は使おう!

成功した経営者は、とにかく建物や設備を頻繁に替える。
とくに大きな利益を出していると、その傾向が強い。
経営者によくある癖です。
高い数字、上しか見えなくなるものです。
日本の景気としては、その方がよいのですが、よく考えていただきたい。
売上が上がると次々と新しい物に目移りします。
しかし、その売り上げが続く保証はありません。

例えばコロナ前は中国人の爆買いで飲食、観光業は潤っていました。
しかし、今や虫の息。
あの時に莫大な利益をすべて浪費、投資した会社はどうなりました?
従業員を増やして拡大したツケで倒産したかもしれません。
コロナに限らず、病気や何かで案外あっさりと廃業するものです。

本当につぶれる時は、あれよあれよという間です。
40歳を過ぎると、私のように脳疾患で倒れるリスクが高まります。
私など仕事に復帰できて運がよいほうで、そのまま一生歩けない人もいます。
会社や店に限らず、国家の運営も同じです。
バブル期のような好景気など永遠に続かないのです。
物事に永遠の安寧などないのです。

説教じみてすみません。

私はだらだらと貧困店を続けてきたので、大きく言えた口ではありませんが、いろいろな人生を見てきました。
勇気を持って上を目指す道もありますが、地味に控え目に留まることが正解の場合もあります。

易経に卦に雷山小過があります。
この辺りは原文、読み下し文、訳が終わっています。
参考までに載せておきます。

小過。亨。利貞。可小事。不可大事。飛鳥遺之音。不宜上宜下。大吉。
(訓)小過は、亨る。貞しきに利ろし。小事に可なり。大事に可ならず。飛鳥之が音を遺(のこ)す。上るに宜しからず下るに宜し。大いに吉。
(訳)小過は、うまくいく。正道を守ると利が得られる。小事にはよいが、大事にはよくない。飛ぶ鳥の鳴き声が響く。登るのはよくないが、降りるのはよい。願い事が大いにかなう。

彖伝(彖傳)
彖曰、小過、小者過而亨也。過以利貞、與時行也。柔得中。是以小事吉也。剛失位而不中。是以不可大事也。有飛鳥之象焉。飛鳥遺之音、不宜上、宜下、大吉、上逆而下順也。
(訓)彖に曰く、小過は、小なる者の過ぎて亨るなり。過ぎて以て貞しきに利ろしとは、時と與に行うなり。柔中を得。是を以て小事には吉なるなり。剛位を失いて中ならず。是を以て大事には可ならざるなり。飛鳥の象有り。飛鳥之が音を遺す、上るに宜しからず、下るに宜し、大いに吉とは、上るは逆にして下るは順なればなり。
(訳)彖伝によると、小過は、小さい者が多過ぎても事を成せることである。正道ならば過度でもよく、時機に応じて行くことである。柔爻が中位を得ている。これにより小事は吉である。剛爻は不中にして尊位を失う。これにより大事はよくないのである。また、象形は飛ぶ鳥である。飛ぶ鳥が鳴き声を残す。上がるのはよくないが、下るのはよい、大いに吉とは、上がりは逆らい下りは順うからである。

解説は後日にします。
これは大きくすれば地に落ち、小さくすればうまくいく話です。
次回、細かく説明したいところですが、確か前のも解説途中だったか。
まあ、つづきを書くかどうか、次回考えます。

- WebCalen -